かぼちゃ2

Img_4204 「来客の多いお盆のころ、この地域ではよく食べたのよ。」と三浦さんが作ってくれたのは小さくてキュートなかぼちゃたちの料理。小口に切って煮て柔らかくなったかぼちゃにダシと醤油と砂糖で味付け。直径4㎝ほどの茶金絞りにして形を整え、皮で軸部分を表現。皮を煮すぎないのがコツだとか。葛の葉の上にコロンと乗るカボチャの周りに家族が集まる姿が見えるようで、料理は甘くて懐かしい味がした。Kabo2

そういえば夏休み、畑で見かけたカボチャも力強くて愛らしかった。日光を受けて大きく広がる無数の葉、どんどん伸びる蔓、黄色いラッパのような花、深い緑色の外見に、中は鮮やかなオレンジ。戦国時代カンボジア経由で日本に伝えられ、カンボジアがなまって、かぼちゃになったのだとか。ユーモラスな名前がぴったり。Img_4261

「昔は水っぽかったけど、今のカボチャはほくほくと甘く繊細な味。交配を重ねてこうなったんだよ」農家の山森さんが教えてくれた。時間と人の手が加わって、今の味ができたんだ。カボチャの軸が緑から茶色に変わり、しわが寄ってきたら甘みが乗った収穫時期。畑から少しづつ取って夏の終わり頃まで直売所で販売する。仲卸を介さず自分で作った野菜を直接お客さんに届ける鎌倉らしいスタイル。「お客さんの顔を思い浮かべながら野菜を作ってるんだよ」山森さんの温かい笑顔が丹精こめて育てられたかぼちゃに重なった。Kabocha

山森さんの野菜は鎌倉市農協連即売所(鎌倉市小町1-13-10 お問い合わせ:JAさがみ44-3851)で求められます。