端境期

Kyabetu09022_2   鎌倉野菜物語と名乗るわりに、ここのところ鎌倉の畑から離れてたら、ご質問が多くなった。いわく「近頃ひんぱんに名前を聞くけど、鎌倉野菜って何なの?」

Bloccori2_4  鎌倉(一部鎌倉に隣接する横浜)で育った野菜たちをいつの頃からか、こう呼んでる。京野菜のように京にんじんとか ミブナとか特別な伝統のある種類をさすわけではない。鎌倉野菜たちはほとんどが仲卸を通さず、直売される。鎌倉市農協連即売所や周辺の野菜スタンド、近所のスーパーで。消費者との距離が近くて豊富な種類が求められることが多く、平均的な農家で年2~30種の野菜を育てると言う。畑は2畝ホウレンソウ、2畝だいこん、2畝カブ…と少量多品目生産。この様子が「鎌倉の七色畑」と呼ばれ、多くの見学者を引きつけている。

鎌倉でていねいに育てられ、仲卸を通さず売られている鎌倉野菜たち。ずいぶん前からこの名前を使っていたけど、食の安全が見直されるようになって丹念な作りと種類の多さが最近評価されるようになった。生ゴミ処理施設の騒動も、ありがたいことに名前を連呼されるきっかけになった。(さらに有名になって、生ゴミ処理施設など二度と寄せ付けないでほしいな)Hatake0902nae

その野菜が育つ畑も今は端境期らしい。昨年末に植えられたホウレンソウやカブ、キャベツが立派に育ち収穫を待っている一方、手入れされた土が次の苗を待つ区画も。ハウスではその苗たちが大切に育てられている。こうしてちょっとずづタイミングを変えていろんな苗が植えられ、切れ目なく多品目収穫できるのだ。Masato0902

この時期の野菜ののびやかでおいしそうなこと。農家の人たちは寒さを通って甘味が乗った野菜をことのほか愛する。「食べてみてくださいよ」とちょっと照れながら声をかけてくれた落合さん。そのホウレンソウは緑が深く十分な厚みがあって、それでいて生でも柔らかい。Houreni 早春の鎌倉畑で、ステキな逸品が育っていた。

落合正人さんのほうれん草はフジスーパー大船店(0467-45-9311)の鎌倉野菜のコーナーで求められます。