朝から雲一つ無い晴天、洗濯物・布団を干し、手早く(?)家事を済ませ関谷の畑に向かう。でも今日は、畑にたどり着く前に、我々は美しい風景に出会ってしまった。 Kakis

青い空をバックに凛とした渋い瓦屋根、その男性的な風景をホンわりと優しい雰囲気にする柿の木。そう、実をたわわにつけた柿の木に私たちの心は引きつけられてしまったのです。

気をつけてみてみると、柿の木のあるうちの多いこと!見渡すとオレンジ色の実をつけた木が、遠目にもよく分かる。きっと、太い幹のどっしりとした柿の木が庭に鎮座しているんだろう。散歩しながら、カラスウリのつるが巻き付いている柿の木を見つけた。カラスウリと柿と、近くで見ないと見分けがつかない程同じようにきれいな色だった。

でも、どうしてあんなにいい色をしてるのに、とって食べないんだろう?木枯らしが吹く頃に幾つか実が残っている柿の木も風情があるけれど・・・。

「鎌倉の山が紅になるころが食べごろ。それまでは、熟すのを待っているんだ。リスや鳥に食べられちゃうけど、それも自然の取り分。今年は小粒だけど、たくさん実ったよ。」笑って教えてくれた柿の木のオーナーは、ほんとうに嬉しそう。柿木が好きなんだな。

柿の実といえばビタミンCは豊富だし、血圧を下げるとも言う。昔から家の人に大切にされ、長い年月、毎年のように実をつけてきた事だろうと思いをはせる。 渋ければ干し柿にしてよし、酒につけてよし、保存しておいてお正月の料理にまで使える。

ワイルドな我が家では、よ~く熟した柿をしっかり洗って冷やしておいて皮ごとじゅじゅっと食べるのが一番うける。サラダ風にしてみたり、いろいろと手を加えたこともあるんだけれど・・・

Yane 私の実家にも柿の木があった。緑色の小さい実が、だんだん大きくなり色づいていくのを毎日見ていた。小さい頃は父がとってくれたのを食べ、だんだんとおてんばするようになると上の方まで手を伸ばしたっけ。十年ぐらい前、実家の立て替えでその柿の木は無くなったけど伐られる前の日、柿の木の夢を見た。伐らないでって私に告げた。もうこっちに嫁いじゃって、実家のことには口出せなくて、結局何もできなかった。柿の木を見るとセンチメンタルになる。(Mag)