根、ね、ネ!

梅雨のはずなのに、恐ろしく夏気分のある日、野菜を趣味で作る知り合いから電話があった。「いまだに芽が出てこない野菜があるんだ。気になるからそおっと土をほじってみようと思う。Sato_1 根っこを見に来ない?」発育中の野菜の根を見られる貴重な機会。そんなお誘い、断るわけないよね。

アマチュアとはいえ、すでに数年間2枚の畑で野菜を作る経験者の佐藤さんが気になっていたのはショウガ。「プロの農家の人はこんなことしないよ。でも素人の僕は土の中でどうなってるか気になっちゃうんだ」そう笑うと、土をそっと取り除いていく。まるで恐竜の骨の発掘みたい。大切にされてるんだなあ。でも、土の中からはまるでさっき植えたばかり、という風情の丸のままのショウガが出ちゃった。根も芽も見当たらない。あんなに大切に扱われたのに薄情だなぁ。「うまく行かないものもけっこうあるんだ」。それでも、その横でこんな元気に育つヤツもいる。アタマから角のような芽を出し、白い太目の根を横に勢いよく張るコイツは、まるでカブトムシのような元気モノ。たくましく育ちそうだ。Shoga_3 でも根が出て、古い種として使っている部分から新しい実が張り出して育っても、元のものの倍ぐらいにしかならない。新しい部分は新ショウガ。古根ショウガになるのは数年かかるそうな。“ショウガは歩留まりの悪い植物”なんだって。(でも茎の根元の部分は葉ショウガとして、夏の初めにおいしくいただけるけど)。種になるショウガもうんともすんとも言わないものもある。当たり前に八百屋で買っていたけど、こうしてみるとたいへんな野菜だったんだ~。

次にのぞいたのは自然薯の根っこ。種として使っている昨年の自然薯から細い産毛のような無数の根が出て覆っている。こちらは弦を伸ばし始めてた。順調にいってるね。やがて茎の付け根から新しい自然薯が育つのかな?これだけたくさんの根が出ていれば、もう少ししたらおいしい自然薯が見られそうだ。

3roots_5 里芋は夏の終わりには茎が1メートル以上になり、葉っぱは子どもの傘ぐらい大きくなる。 これはまだまだ「里芋の子ども」。根が出ている茎の周りにチョコチョコと取り囲むように小芋が実っていくのだそうな。 なんだか「仲良し兄弟イモ」って感じ。今度はお目にかかりたいね。

最後は落花生。これはカラがあるまま植えられためずらしいもの。カラの割れ目から、細い根が出てくる。でも落花生は根から新しい実がなるんじゃない。花の下から茎のような管が伸びて地面に刺さり、そこから実がなるのだそうな。だから「落花」生。花が咲くまであと少し。この管が地面に刺さるのを見てみたい!

そろそろ雨の季節。植物たちは懸命に根を伸ばす。少しの水分でも取り入れるように。地面から茎を出し続けられるように。そして夏を向かえ降り注ぐお日様をうけて花をつける。見えない土の中でも生命は育っているんだよ!

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